In bocca al lupo!

イタリア生活の思い出と日記です。

レースレポート 2020/8/19

こんにちは。めっちゃ暑いですね。日本も猛暑で、しかも湿度のおかげで吹いてくるのは温風…と言った感じでしょうか?こちらも気温40℃に迫ろうかという日はありますが、まだ風が冷たいので体感的には日本より涼しいです。日差しが痛い時はありますが…

 

さて、今回はレースレポートです。ミラノから少し西へ、ヴェローナからは車で2時間ちょっとのところcasere Monferrato という街でのレースでした。レースプロファイルは以下のとおりです。

 

コース:7.7km×18周回+ゴールまでの1km=140km

橋を越える20秒ほどの登りが2箇所、その他は平坦

出走人数:200人オーバー

カテゴリー:ナショナル(elite−U23

 

このようなレースでした。結果はメイングループでのゴールで順位はわかりません。上位10名より下は基本的に順位づけはありません。もちろんリザルトも10名のみ。

以下、レポートです。

 

この日は現地の気温が33℃と比較的涼しい中でのレースだったので少し気楽にスタートできそうだった。出走人数が200人を超えていること、ナショナルという上位カテゴリーのレースだったことが少し不安ではあったが、焦らない、コケない事を確認して深呼吸してスタート。

最初の一周はコースの道幅が狭くなったり広くなったりで集団の加減速が激しく、あわや集団落車寸前というシーンも何度かあり、かなり神経がすり減らされる。チームメイトの近くに居続けることを意識して、列が伸びたタイミングで前に上がる選手に便乗しながら徐々に前へと上がっていく。

200人を超える大集団なので、自分が集団の中でどのくらいの位置にいるのかがイマイチ掴めなかったが、わざわざ後ろを振り向くよりも前に上がる方が確実なので最低限位置を下げすぎない事を考える。橋を越えるタイミングで先頭との距離は分かるので、それを見ながら下がりすぎないようにした。その後も何周回はその調子で進んだ。

アタックと追走の連続で1時間を超えてもペースが下がる気配がなく、同時に集団も小さくなりつつあった(それでも150人以上は残ってるが)。後方は激しいインターバルがかかるので序盤から後ろにいた選手たちは消耗し切ったのだろうか。自分はイージーとまでは言わずとも、余裕は残っていたので、10周回が終わった時点で余裕があれば逃げにトライすることを考えてそのための位置どりに入る。幸い、登りでは道幅一杯に集団が広がることはなかったので、少し足を使えば自分のパンチ力では十分前に行くことはできた。

 

10周回完了時、そこそこ余裕が残せていたのでタイミングを見計らってアタックをかける。6人ほどの逃げが既に出ていたので、それが捕まるタイミングでカウンターを仕掛けることに決定。ちょうど橋の上りで秒差が2秒以内くらいに縮まったので、集団の側面からカウンターに成功。一時単独で飛び出したが反応してきた3名の選手と同調。しかし1名がそこからさらにアタック。1人は追いかけ、1人は諦め、自分も反応しきれずに芋掘り状態になる。集団には10秒ほどマージンがあったので、直角コーナーのあるところで合流されるよう調整する。

集団前方で合流し、呼吸を整えて最後まで流れに乗る。自分の今回の目標は完走、余裕ならチームのスプリンターのために仕事をするということだったので、最終周回手前で先頭に出てみるが、とても牽引とまでの仕事はできず、集団の流れに乗ってのゴール。

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今回レースシーンの写真はありません

 

今回のレースで、前回に比べてのレースでの適応度はかなり上がったと感じました。しかしながら、やはりゴール勝負に絡むまでは明らかに力不足だなと実感しました。まずは完走という一歩の前進に対する喜びと、チームのための仕事ができなかったという現実が半々で自分にのしかかってきます。

各チーム経済的な面でも大きな打撃を背負ったこの年に、即戦力ではない外国人を雇い続けてくれるのか?正直なところすごく不安に感じ始めました。練習やレースで毎度前進して自信を持ち続けること、ワールドツアーチーム入りの夢という原動力でなんとか持ち堪えている状態です。あまり遠くばかり見ずに、小さな喜びを積み重ねて、押しつぶされないほどのプレッシャーを持ちながら今後に向けて前進していこうと思います。まだまだ可能性はあると信じています。僕は運にも周囲の方々にも恵まれていますので。

 

今回はこの辺りで終わります。チェック&シェアよろしくお願いいたします!ではまた次回。

雨の話

皆さま長らくお暇(ヒマじゃない、イトマ)しておりました。約1週間、お盆休みではなく、何故かどのデバイスからもブログページへのアクセスが出来ず、設定を色々といじってやっとアクセスできました。今回は、だいぶ前に下書きとして書いていた半紙を完成させました。ちょっと、ネタが尽きています(苦笑)。

今回は雨の話…まず初めに、熊本県を初めとした豪雨災害に被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げると共に、1日も早い復興をお祈りいたします。

 

梅雨は過ぎ去ってしまいましたが、オールウェザースポーツである自転車競技は、雨の中でも戦わなければなりません。ですが、雨の中トレーニングに出かけるの、億劫に感じる人は多いのでは無いでしょうか?

自転車に限らず、お仕事や通学シーンでも一年でたくさん雨の日があります。ですが今回はトレーニングという面でお話ししていきます。

 まず、なぜわざわざ億劫な気持ちを振り切り、トレーニング後の洗車、洗濯の手間、諸々の負担を覚悟した上で雨の日も走りにいくのか?という問いに対する僕自身の答えは以下です。

・雨天時のベストなタイヤ空気圧の把握

・装備面での不安要素の払拭

・ライドフィーリングの確認

・精神的な安心感

・トレーニングスケジュール的な問題

以上の5つが挙げられます。

一つ目のタイヤ空気圧に関して、やはりどのタイヤもドライとウェットでは走行感は変わってきます。路面の滑りやすさも雨の日の方がスリッピーですし、ウェットでは滑りやすい危険なタイヤというのも存在します。では自分の使うタイヤは雨の日にどのくらいの空気圧だとどこまでグリップするのか?そもそも雨天時に使わない方が良いのか?そのような事を把握しておく事で、未然に落車や勝負所での不利になる要素を排除することができます。くれぐれも、無理は禁物ですが。

 

二つ目の装備に関して、練習とレースでは少し異なってくることがありますが、レースを前提としたトレーニングであれば、体温の奪われ方、気温を考慮してどの服装で行けばいいのか(ジャケットを選ぶべきか、防水ジャージがあればいいのか等)、ワセリンや保温ジェルなどは塗った方が良いか?といったこと。補給はどのようなタイプのものを選べば雨の影響少なく補給ができるか、必要な水分などそういったことを考えています。

 

三つ目のライドフィールに関しては、一つ目で書いたのと同じです。

 

四つ目の精神的な安心感、というと少し曖昧ですが、「病は気から」というように、雨に対するネガティブな感情を持ったままスタートすれば後手に回ってしまったり、力が出せなかったりすることがあるかもしれません。もちろん無理は禁物ですし、冷静でいなければならないのですが、いつも通りのレースをするという心持ちをしやすいのは普段から雨の中でも走ってきた人の方なんじゃないかなと思っています。これは本当に精神的な問題なので、個人差は大きいということは承知しております。

 

五つ目のトレーニングスケジュールの問題、というのは読んで字の如くです。雨だからと言って毎日インドアトレーニングでは走行時間、メニューなどに弊害が出てしまいます。ZWIFTを始めてメニューはできるようになりましたが、2時間以上は知らなければいけない日など、ローラーでは厳しい(雨でも外に行く方がマシ)ので雨でも走りに行きます。というか梅雨の時期からは外で走った方が気持ち良かったです。

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逆に冬は凍結の危険や積雪、低体温症などに気をつけた服装とルートで走るのが一番です。寒い時期は大体オフシーズンであるので室内トレーニングに励むのも良いと思います。無理をしないこと、というのは通年通して意識しなければなりません。ZWIFTを通して年間レースがある状態というのも、これからの時代十分に考えられますので冬の過ごし方というのも変わってくるのでしょうか?楽しみでもあり若干の不安要素でもあります。5Gの時代になればもっとバーチャルサイクリングというのも進化して、もっとエキサイティングになるのではと、期待は大きいですね。

 

話が少し脱線してしまいましたが、ZWIFTをはじめとしたバーチャルサイクリングの台頭でインドアでもトレーニングができる機会が増えたことによって、スピードやパワーは上がってもバイクコントロールや集団走行の技術が未熟だったり、外での自転車の進ませ方とローラー代の上での自転車の漕ぎ方(パワーの出し方)に少し差があったり(少なくとも僕は実走とローラーが同じではないと考えています)するので、雨の日でも外で走っておく経験というのは大事だと思っています。少なくともプロを目指していたり、雨の日もレースに出たりするのであれば。

 

だいぶ長くなってしまいましたがいかがでしたでしょうか?これからも雨の日というのは必ずやってきますので、その時の参考にでもなればいいなぁと思います。

ではこの辺で今日は終了します。読んでいただきありがとうございました!引き続きチェック&シェアよろしくお願いいたします!SNSの方もフォローよろしくお願いします。

RIZAPに打ち勝つ!

こんにちは。今日8月12日でイタリアに戻ってから4週間、1ヶ月弱が過ぎました。再びイタリアでの生活のリズムも完全に取り戻し、耳も口もイタリア語に馴染んできた(と思いたい)感覚があります。日本からの行き来は大変ですが、日本でのレースにもチームで来たいですね。ちなみに、4週/15週ということで今シーズンは既に30%が終了しました。こう考えると本当今年は集中力というものを試すにはうってつけのシーズンですね(笑)。

 

さて、タイトルに書いている通り、僕は3月の帰国から7月までの間にあのRIZAPもびっくりさせるであろうほどのダイエットを敢行しました。というのも、1月、2月とベースと筋力アップのために体重を増やす指示がチームから出ていたのですが、少し食べ過ぎまして…想定を大幅に超える増量をしてしまいました。ではシーズン開始までに痩せないといけなかったわけですが、突貫工事を2月末からはじめて、コロナでレースがなくなり(正直今だから言えますが、これだけはコロナに助けられました)、余裕を持って計画的にダイエットを行うことができたわけです。

結論からいきましょう、トータルで約7kgの減量を行いました。大雑把に体重の増減を書いていくと…

(1月出国時)54kg→(2月合宿後)57.5kg→(2月末)57kg→(3月帰国時)59kg

と、パンッパンに太っていきましたね。帰国前後で乗れない時期でやけになってバカ喰いしたのがトドメでしたね。

そこから減量を開始

(4月)57.5kg→(5月)56.5kg→(6月)54kg→(7月出国時)52kg

とマイナス7kgの減量に成功しました。暑くなってくると体の水分が抜けて一気に痩せた時がありましたが、練習前と練習後に体重を測って水分量などを計算して食事などをコントロールしました。

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明らかに太ってますわな

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痩せたあと

食事は朝食から茹で卵やフルグラ、オーツ麦などでバランスをとり、昼食は練習によって調整、たくさん練習した日はあまり気にせず食べました。とは言っても脂質は少なく、タンパク質や野菜などで栄養バランスの良いもので会えるというのは前提として考えています。一番効果が大きかったなと思ったのが、炭水化物や糖質をこの昼食までの時間で全て済ましてしまい、夕食で炭水化物を摂らないというものです。7−10日に一度、チートデイを設けることでストレスなくダイエットを頑張ることができます。正直な感想を言うと、10日頑張れば一日好きなものを食べても影響は少なかったです。2日で取り返せたので、1週間単位での話をすればマイナス方向のベクトルであることは変わりません。

簡単に言えば、朝、昼まではパンやご飯はオッケー、夕食時は主食をサラダに置き換え、副菜、主菜と食べるということです。これでストレスなく確実な減量が行えました。

炭水化物抜きダイエットはリバウンドの可能性が高いと言われていますが、夕食に炭水化物を食べるのをやめるか、量を減らすだけで、昼まではまぁ大丈夫と考えれば、長期的に続くものなんじゃないかな〜と思います。その代わり、突貫工事の短期的なダイエットには向かないでしょう。そもそも、短期でのダイエットの欠点というのは、精神的なストレス、慢性的な糖質不足、カタボリック(糖質がなくなり筋肉がエネルギー源として使用されてしまうこと)、その他の栄養失調による疾患などです。体重は落ちても、筋肉が落ちたりエネルギーが足りないことで逆に弱くなっているのです。

 

長期的なダイエットができたおかげで、筋肉量は減らさず、体重のみを落とすことができたのがよかったです。やはり、運動が大事なのですが、日常生活でも食事の選択とタイミングというのは重要なファクターになるのではないかと思っています。極端な話をすれば夜中の12時に食べる牛丼と、昼の12時に食べる牛丼では、前者の方がよりギルティーで避けた方がいいのは明らかです(朝から活動を始めて夜には就寝すると言う生活リズムであれば、の話ですが)。

食事に関する本やサイトを見たり、余裕のある方は一度栄養管理士の方やその道の専門家の意見を仰いでみることも価値があるかもしれません。おそらく下手な軽量パーツを買って数グラムに数万円のお金をかけるよりもよっぽど対費用効果は高いと思います。

 

まとめとして、今回の太ってから痩せるまでの一連の流れで分かったことは

 

①苦しいのは最初の1週間

②摂取カロリーよりもどんな栄養素をどれだけ摂取したかを重視する事

③7日に一回はハメを外してもさほど影響はない

④適度なサプリメントの活用は効果大

 

と言う事です。特に②は大事ですね。脂と糖質でとった500kcalなのか、バランスの取れた食事の500kcalでは全く話が違ってきます。

もちろん年齢による差や生活環境、仕事や友人付き合いなどで外食や飲み会の多い人もいるのは承知の上です。今回は一例として書いていますので悪しからず…

 

では今日は長くなってしまいましたが、これにて終了します。引き続きチェック&シェアよろしくお願いいたします!

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レースと暑さと悔しさと

こんにちは。速いもので8月も中旬を迎えようとしています。残り日数も少なくなってきて、皆がそうですが少ないチャンスを掴めるかどうかが試される時期になっています。ちなみに、この8月10日で僕の滞在期限は残り80日となっています。3ヶ月切ってると思うと、真剣に来年のことも考えながら多方面と話をしていかなければならないなぁと思っています。

 

さて、昨日はヴェローナから南へ、車でおよそ2時間、フィレンツェ郊外のLastra a signa にてロードレースがありました。コースプロフィールは

27km×5周回=135km

序盤の20kmほどは下り基調で一箇所のみ、3km平均斜度6%(最大勾配16%)の登りを含むサーキットレース

特にテクニカルな部分はなし

最高気温40℃

 

このようなコースでした。結果は3周目の登りの関門でDNFでした。以下レースレポートです。

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足切り2分前くらい

 前日の時点での調子は悪くなく、パフォーマンスも上向きで個人的には自信を持って挑んだレースだった。

当日は気温が激しく上がることが予想されたので、ビタミン、塩分を意識して取れるようドリンクを用意。朝食、昼食もミネラルと炭水化物を多めに摂取した。

そしてレース開始、直後からかなりハイペースで、路肩には車が止まっていたり、道路の中央分離帯を避けたりとかなり神経をすり減らし、心拍数も序盤からとても高いところにあった。下り基調なのでドリンクを飲みながら回復させて、最初の上りへ突入。集団の中で少し位置を上げていくが、どうにも呼吸がままならず、上り切った地点でかなり疲弊していた。集団内にいたので勢いで降りきることができたが、フィニッシュライン前後の平坦区間でペースが上がった時に位置を下げてしまう。このままでは回復できないまま二度目の登りを迎えることになってしまうので非常にまずいと思いながらも、どうにもすることができず、ただ集団の中で呼吸を整える。1時間が経過した頃から吐き気に襲われ、ドリンクが飲めなくなる。チームカーのいる場所まで下がり冷たい水をもらうが時既に遅し、2周目の上りの途中で完全にオールアウトしてしまう。心拍数も下がらず、普段の2割ほども力も入らず、体もおかしくなってしまいなんとか残りを1人で走って、3週目の登り、関門でDNF。

今回の失敗としては

「チームカーからの補給が可能なのにボトル2本用意して余計な重量を持ったままスタートしたこと。すぐお湯になってしまうのでボトル2本は無用だった。それなら路肩やチームカーからの補給を十分に活用すべきだった。」

ということです。そのほかにも細かなことをあげていけばいろいろあります。「自分が弱い」と一まとめにして片付けることもできますが、それではネガティブなるばかりなので、しっかりと原因と解決策を考え、それを踏まえた上で練習で力を発揮できるようにするのが努めです。100ある力を120まで持っていく努力と、70しか出なかった力をレースで100発揮できる力、両輪で進めていかなければなりません。次回につながる失敗だったので、次は精神的な面でも、しっかりレースに参加できる要準備を進めていきたいと思います。

 

周りはまだ大丈夫と慰めてくれますが、やはり外国人で、一年目ということを加味しても、焦りや悔しさがこみ上げてきます。徐々にやっていけばいいとリラックスしようとする反面、ネガティブな考えも思い浮かんできます。残り3ヶ月を切りましたが、一つでも評価につながる走りができるよう、1日1日を大切に運ぼうと思いました。

 

今回はこれにて終わります。引き続き応援よろしくお願いいたします。

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数字か感覚か?

こんにちは。シーズンが再開して怒涛の勢いで各地でレースが再開しております。ワールドツアーの選手は毎週どころか、週2回レースがある(しかもワンデーのエグいやつ)とか普通なので、恐ろしいですね。落車も増えています。昨日のツールドポローニュ、惨劇でしたね…無事を祈るばかりです。

 

さて今回は数字か感覚か?という話題で、パワーメーターの使い方について少し書いていこうかなと思います。今となってはアマチュアレーサーでも必需品とまで言われるようになったパワーメーター、たくさんのパワトレ本も出ています。実際、僕も何冊かもっています。

※今回の話は僕一個人の経験からの推測と主観的感想です。事実ベースで書いていますが絶対的な正解を導き出したものではありませんのでご容赦ください。

 

まず前提として、パワーデータという情報が増えることに関してはあった方が良いと思っています。その辺りも踏まえて読んでいただけると幸いです。

僕はパワーメーター自体を本格的に導入したのは昨年のシーズン終盤くらいからで、周りに比べるとかなり遅めの導入でした。そして新たな指標として使い始めてから数週間経ってのこと…

「週間TSSはそこまでなのに踏めない!」

という数値上は回復してるのに、体感、もとい体の感覚もおかしいという不調に陥りました。そこで数値で管理するだけでなく従来のように感覚や心拍データから総合的に判断するのが大切だということに気付き、簡単な日記をつけ始めました。それは体感的疲労度を5段階、CTLや週間TSSの溜まり具合で回復時期を判別するという方式です。

何故、数値と体感のズレが生じるのか?考えられる原因として

 

①パワーメーターはトレーニング中のみのデータしか残せない→日常生活を無視している

FTPなどのパワーデータと本当の値(その日の絶対値と最高値との差)の乖離

③計算式自体の問題。

④パワーメーターのハードウェアの問題(温度や気圧の影響)

 

4つが主に考えられましたが、これだけの問題を孕んでいるのにも関わらず、数値だけで己の状態を把握するのは早計だと思いました。

例えば、体感的な疲労度はマックスなのに、TSSは50程度のライドしかできなかったとした場合、②の問題を考えます。FTP値などは自分のマックスの状態のデータ、というのもFTPテストは完全に回復させた状態で20分の最高値×0.95を記録します。ですが、それを基に考えた場合、明らかに普段の練習というのは強度の低いものになり、数値上のデータを頼りにするだけでは明らかに情報不足なのです。日々状態の変わる身体に対して、その日その日のベストデータを測るというのは不可能なので、その他のデータ(心拍数、血液状態、食事や体温etc…)から総合的に判断する必要があります。

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決して否定派ではありませんが…

では何故パワーメーターを使うのか?もちろんトレーニングの選択肢を増やすことも目的ですし、その日のデータを記録し、自分の成長を図る手段として適しています。区間タイムなどは天候など第三者に左右されることが多いですが、パワーメーターだとその差は小さいもの抑えることができます。タイムトライアルの際のペース配分にも大きく役立ってくれます。

 

レーニングやレースでも、パワーメーターでの数値を高くすること、平均パワーを上げること「だけ」が目的になってしまうと、肝心のレースの際に役に立たないことも多いです。そもそも、パワーは低く、スピードは速い。というのが最も効率よく、上手に走れているということです。実際、「〜W出てたのに千切れた」「FTP〜倍しかないけどレースで勝てた」という枕詞が存在するのも、その証拠だと思います。あった方が良いに越したことはありませんが、パワーメーターの使用は目的ではなく手段である。というのが今の僕の見解です。

 

何かの役に立てばいいなとも思いますが、パワートレーニングに関しては僕よりはるかに博識な方々の書いた本やデータが沢山あるので、そちらを参考にしてください(笑)。

 

では今日はこの辺りで失礼します。引き続きチェック&シェアよろしくお願いいたします!

コロナで変わった事〜生活編〜

こんにちは。ここ2日ほどは曇りがちで、時折嵐がやってくるような気候です。おかげでとても涼しいので助かってますがその気温差に圧倒されてしまいます。晴れている日が続けば最高気温は38℃に到達する日も稀ではないのですが、日が隠れると最低気温は17°C、最高気温も23℃と正直寒いくらいです。ヴェローナの緯度で調べてみたのですが、北海道の北端くらいなので、まぁそれくらいの気温でもおかしくは無いなという印象です。

 

はい、前置きが長くなってしまいましたが今回は、コロナで変わった事〜生活編〜というわけで書いていきたいと思います。

まずは大きく変わったなと思ったのが、公共施設や設備の衛生管理、ソーシャルディスタンス関連です。駅や空港でも、カフェ等軽食スペースの机やゴミ箱の清掃頻度が上がり、トイレでも常にアルコール消毒用のウェットティッシュが常備されるようになりました。入国管理でも従来のオートコントロールは停止し、入国制限に基づく厳重なチェックが行われています。並んでる間も警備員によるソーシャルディスタンスの確保が促されます。そのせいでとても列が伸びるのが難点でした(ソーシャルディスタンスの確保は促されるが、列の最後尾や並びに関してはガイドラインもなく警備員もノータッチ)。

スーパーや郵便局、薬局でも一度に入店できる人数が決められ、感覚的にはある曜日に人が殺到するということもなくなったのが良かったかなと思います。その他、コロナ対策の看板が設置されたり、随所に対策が組まれています。日本ほどの多さではないですが、皆がマスクを着用するようにもなっています。とは言っても屋外では腕に着けていたりするので効果としてはいかがなものかな…と思うことはあるのですが(笑)。

 

家でも生活の仕方が、変わり、これまでは共用で使っていたものを個別に分けて使ったり、トイレの便器やドアノブなどはこまめにアルコールで消毒したりしています。練習から帰ってきたらまずアルコールで消毒して、すぐにシャワーです。

僕がイタリアについてから隔離生活を送っているうちは、プラスチックの皿とコップで、一度使えばそのまま捨てるという対策でした。洗い物がめんどくさい時は今でもそうしています。

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1日何回塗り込んでるかわかりません

もはや別の病気になるんじゃないかってくらいアルコールを使った衛生管理を行っていますが、これもチーム内での感染予防、外部との接触を減らす努力もしています。チーム内でこうした管理が徹底できているのも良いチームである証なのではないかなと思っています。コロナ対策で良かった部分は収束後も続けていきたいものですね。

 

いろんな事情があると思うので一概に断言することは間違っていると思いますが、正解がわからない中では欧州のように緊急で法が施行される、というスタイルが早期の感染者減につながったのではないかなと思っています。アメリカや日本のように法案が通るまでのタイムギャップで感染者が急増してしまうと、放物線的にグラフが上がっていき、あらゆる場面で悪影響が生じてしまうことになります。

 

これから数年は何かと大変になると言われていますが、頑張って生き残っていきましょう。今日はこの辺で終わります。ありがとうございました!

練習の話

こんにちは。早いことで8月を迎えましたね。2020年も折り返し地点を通り過ぎ、年末へと向かっています。大きなイベントや祭り事が無くなって月感覚がおかしくなってしまっている人も多いのではないでしょうか?だって、本当はオリンピックやってたんですよ、信じられません(笑)。

 

さて、今日は久しぶりに練習の記録でも残しておきます。今日(8月1日)は、調子も戻ってきたので5時間のエンデュランス&登りの練習ということで、向かうは北の方角、延々と連なる山岳地帯を目指して走りました。いつもより少し早めの午前8時出発、まだ涼しかったです。

冬場は凍結で走れなかったところまで登れるので楽しみを感じながら登り口へ。土曜日なのでサイクリストも沢山います。今回の大まかなルートはこちら

1本目:30分ほど、平均斜度9%。

2本目:60分、途中下りを含む平均斜度4.5%

3本目:40分、平均斜度は8%

こんな感じの登りを組み込んだコースです。とりあえず1本目の登りはアップも兼ねている上にボトルも2本満タンに入れてかなり重量が嵩んでいるので、少し慎重に体力を温存する形で。心拍数ベースで80%ちょいくらいがマックス。

2本目は中盤で下り基調の平坦を含んでいるので、ケイデンスをあげて登り始めからパワーを上げて持続的に踏むイメージ。頂上で一枚パシャリ。

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3本目がメインで、途中15%などがザラに出てくるかなりの難所。ペース配分を考えながら頂上へ向かってペースを上げていく。ラスト5分ほどは最大心拍の98%くらいまで上げてフィニッシュ。感覚的にはいい調子で登れました。あとは家に帰ってデータ確認するのみ。

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海抜1800m、日陰は寒いくらいでした。

このまま下りと少しのアップダウンを繰り返し帰路へ。下りでも脚を完全に止めずに回して降ります。そんなこんなで下界へ降りてくると気温37℃、死ぬかと思いました。

頑張ったので家の近くのジェラテリアジェラートを食べて帰宅。9月になったらまた食べにこようと思います。

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一つくらいならバチは当たらん(と思いたい)

結果、家に着いたときの4時間40分のNPが248W(4.6倍)、最後の登りでの10分は325W(6.2倍)。数値的には調子はかなり上がってきています。ですがパワーだけで勝負は決まりませんし、数値一つで浮かれているわけにはいきません。一つの指標としては大事で、やはり大きくて良いに越したことはありませんが、そこに固執してしまうと良くありません。地道にしっかり力をつけていきたいと思います。STRAVAのリンクを貼っておきます。

では今日はこの辺りで。引き続きチェック&シェアよろしくお願いいたします!